8月 2022

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クラフトビールとデザートのペアリング

どんなお料理でも必ずそれに合うビールがきっとあるはずです。それはデザートでも例外ではありません。甘いスイーツにコーヒー紅茶を楽しむ事は昔から定番ですが、デザートを食べながらビールを飲むことで新たな食体験を提供できるかもしれません。今回はそんな「クラフトビールとデザートのペアリング」についてご紹介します。 ペアリングを考えるときに、選択肢は2つあります。お互いを引き立てる「補完」的なペアを選ぶか、味が「対照」的なペアを選ぶか。例えば味が対照的なペアの場合、デザートの重さを軽減する、少しだけ酸味の効いたビール(フルーツビール)がおすすめです。ここで大事なのがビールの量が多いことはおすすめしません。あくまでもメインはデザートであり、ビールはそのお供にすぎません。スパークリングワインの代わりにスタウトやフルーツビールをデザート共に楽しめれば、きっと新たなデザート体験をお届けできるかもしれません。そしてお互いを引き立たせるペアで是非おすすめしたい組み合わせが、チョコレート系のスイーツと黒くローストしたビール(スタウトやポーター)です。チョコレートのビター成分とビールのビター成分が調和し、より複雑な味わいになります。このスタウトやポーターはデザートとのペアリングを試すなら最高のビアスタイルと言えます。 【スタウトとポーター】黒ビールと言われるスタウトとポーターですが、何が違うの?と思われている方も少なくないと思います。一般的にスタウトに比べてポーターの方が味がまろやかで、スタウトの方が味のコクが強く、アルコール度数も若干ポーターよりも高いとされています。どちらもコーヒーのようなコクがベースにありますので、甘いデザートやチョコレート系のデザートとよく合います。和菓子などでは黒蜜系の甘味ともよく合います。 【組み合わせの一例】スタウトやポーター×チョコ系や、スタウトやポーター×バニラアイスクリームなどのクリーム系のペアを考えるときに大切にしたいのが「補完」と「対照」です。スタウト×チョコ系のスイーツはチョコの濃厚な味を補完し更に協調させます。一方でスタウト×バニラアイスクリームは、バニラのクリーミーな味とスタウトのコクがそれぞれ対照的に味を行き来することで、味を更に豊かにさせます。ケーキやプリン×ブラウンエール ブラウンエールのバランスがケーキやプリンと絶妙にマッチします。こちらも補完的な役割でブラウンエールがデザートの味を更に引き立たせます。 デザートを食べながらお酒を楽しむシーンはまだ多くありません。お料理の後に楽しむデザート、午後のティータイムに楽しむデザート、いずれも家族や友達と共に楽しく過ごしている時間です。そんな時にデザートのお供にビールで、いつもと違った至福の一時を過ごすのもいいかもしれません。 ...

クラフトビールを料理に使い味を引き出す

クラフトビールは飲んで楽しむのは勿論ですが、ヨーロッパでは昔からお料理に使われてきました。多くの人々はビールが最も優れた調味料の1つでもあること忘れているかもしれません。適切に使用されるとビールは普通の食べ物を簡単にパーティー料理に変えることができます。今回は「クラフトビールを料理に使い味を引き出す」としてビールを料理に使う使用する際のポイントをご紹介します。 【ビールを使うとお料理が美味しくなるのはなぜ?】水の代わりに煮る液体として使用されるビールは、炭酸、有機酸、アルコールがお肉などに染みこみ柔らかくさせます。熟成を促し柔らかくうま味が増すと言われています。これにより肉や野菜の豊かさをすべて引き出します。アルコールは調理中に蒸発し繊細な味だけを残して素材の味を引き出します。特に肉や魚やシーフードのマリネは柔らかくなります。焙煎やや炙り焼きでは、ビールを使用して食品を焼き上げるか、またはしつけソースの材料として使用して、濃厚で濃い色を与え、肉汁を強調させます。 【どんなビールを選べばいいのか?】軽いエールは全てのお料理に最適です。ペールエール、アンバーエール、ライト系のブラウンエールなどなど。一方で苦味が強いビールの使用は慎重になる必要があります。IPAなどのホップの苦味が強いビールは、長くの煮込むと苦味が一層集中し強くなります。従いましてビール煮などの料理には基本的にIPAはあまり向きません。別の側面からワインを使う多くのレシピでは、代わりにビールを使用することに適しています。軽めのエールビールは白ワインの代わりになり、中でもヴィツェンはより一層美味しさを引き出します。※たとえばムール貝を蒸すときに白ワインの代わりにエールビール、もしくはラガーはおすすめです。 【ビールのアルコールはどなるの?】料理にお酒を使用する際は時間と表面積がアルコールの残存量を決めます。加熱時間が長いほど、アルコールの残存量が少なくなります。15分間焼いたり煮たりした食品は40%のアルコールが残り、1時間調理した場合は25%のアルコールが残ります。さらに時間が経つと、アルコール分は少なくなり、2時間半後には5%しか残りません。ビールはアルコール度数が5%前後ですので、ビールだけで煮込んだ場合は30分ほどでほとんど残らなくなります。水を加えた場合は、表面積が狭いお鍋などを使った場合など様々なケースでアルコールの残量が変わります。 【美味しくないビールを使わない】。賞味期限切れのビールや味が劣化してしまったビールは、お料理にも渋みを与えてしまうので使用を控えたほうがいいでしょう。おそらく出来上がったお料理は納得のいくものにはなりません。 【まとめ】鶏肉、豚肉、魚介類など、より繊細な風味の食品や軽い食品の場合はコクのないものを選びます。牛肉、羊、鹿などの丈夫な肉の場合は、スタウト、ポーター、ダークエールなど、コクのあるビールを選ぶことをおすすめします。クラフトビールの様々な味わいがお料理にもたらす影響は様々です。いつもの料理を特別な味にするために、ビールをお料理に使ってはいかがでしょうか。 ...